アニメ球詠 感想:2020年春アニメのダークホースは君だ!
舐めててすいません、面白かったです!
「俺、仲間集めから始まる部活アニメって嫌いなんだよね」
1話を見たときの感想であった。
1話で4人しか集まらなかった時点で、どうせ9人集まるまでに各々の確執とか顧問が見つからないとかで5話くらい使っちゃうんでしょと思っていたら3話で集まってびっくりしてしまった。
しかも、3話で入ってきたのが女田島くんと勝手に呼んでいる希ちゃんと元剣道日本一の白菊ちゃんという強烈なキャラでうっかり楽しんでしまってからは最終話まで一気見してしまった。
魅力的なキャラと練習・試合の中での掘り下げ
一見、強烈なキャラクターはいないのだけど回を追うごとにキャラの性格が見えて面白い!
特に好きなのは強打者の希と主人公の詠深だ。
希は勝ちにこだわって「全国」という目標を掲げる部分や強打者としての責務の中で悩み苦しみながらの最終話の打席はこちらも手に汗握る緊張感があった。
主人公の詠深は序盤はただの主人公という感じで面白味が感じられないのだけど、試合の中で打率がいいわけでも無いのに「私に回して」と本気で言うところや、珠姫への強めな独占欲、本気で自分や仲間を信じているからこその図太さなど、終盤の試合の中でどんどん良いところが出てきた。
1番好きだったのは梁幽館高校との試合前にクラスメイトに応援を頼むときに「世紀の番狂わせを間近で観れるんだよ」という説得をしていて、それを半ば本気で言っているのがメンタルの強さを野球意外でも発揮している感じが良かった。
他にも裏主人公と言える活躍をした芳乃(満塁からの敬遠がめちゃくちゃ痺れた、)、フィジカルエリートの力を見せつける初心者強打者の白菊、圧倒的な強者として最後まで振る舞った中山など敵・見方問わず魅力的なキャラが素晴らしかった。
ロジカルな試合展開
何よりも心をつかまれたのが、おおきく振りかぶってを連想させるような(野球アニメを大振りとメジャーくらいしかまともにみてないです)ロジカルな試合展開!
打席ごとにサインを出して試合を掌握しようとしたり、試合によって打順を変更したりとめちゃくちゃ戦略的な試合運びが面白い!
配球、守備位置、相性、野球というスポーツの奥深さをしっかり引き出した手に汗握る展開が最高でした!
どうしても1,2話がどこまで彼女たちが本気で野球をやるのかがわからないので、きららアニメのような女の子同士のきゃっきゃっうふふを楽しむアニメの可能性が捨てきれずに観るのをやめてしまったのだけど、なんとなく観るのを再開して本当に良かった!
全体的に作画が不安定なのは確かだけど、それを超えるストーリーの面白さとキメのシーンの気持ちよさは本当に素晴らしかった!
漫画を読むのが楽しみだ!