メルヘンザッパーデストロイヤー 感想
いいトモアキじゃないか!
あらすじを最初にみたときは「また、戦争か……」とかなり警戒していた。
ヒマワリや神×魔王のときは主人公がダウナー系で、明らかにボケ数が減っていた気がするし、ヒマワリのあとがきでもリアルな戦争についての言及があったりで、重めな作風だったので、それを引きずっちゃってるかな~と思っていた。
蓋を開けてみれば、王道?バトルもので笑えつつもグッとくる見たかったものがみれた感じだった。
冒頭からタスクと部下のやり取りがミスマルカの「風」やレイセンのガスマスクを思い出させるような軽妙さで、このタイプが主人公か!とワクワクさせてくれた。
タスクが最初に少女たちを助ける理由が大人としての心意気だけでなく、少女たちに兵器としての価値をちゃんと見積もっている冷徹な部分がちゃんとあるのも職業軍人としての矜持が見えてばっちりつかまれた。
ミリィがタクルに恋する少女という立ち位置じゃないのもトモアキすぎて笑ってしまった。
まさしく相棒という感じで爽やかないいキャラだった。
クラリスは正直ミリィよりも目立っていて、この作品の一番のヒロインとしか思えない活躍ぶりで笑ってしまった。
タクルをからかうような感じで接しているけど、本気ではないだろう感じがあるので、2巻以降で本気になっちゃうところが見たい!
スカート覗けないですよと言ってるところの挿絵が素晴らしすぎた……。
セーラはめちゃくちゃヒロイン枠であんまり活躍なかったので、次回以降に期待というとこだろうか。
そして何よりもタスクがよかった!
信念はあってもミリィみたいに理想に一所懸命にはなれない現実を知ってる大人の面倒くささや、クラリスに口で負けまくるけど、いざというときは体を張って戦いに行く理想のおっさんキャラだった。
サイバーパンクとしてはやっぱり設定の掘り下げ少なくて寂しいとか、セーラのお父さんがなんかよくわからんとかあるけど、総じて1巻としては100点満点という感じで最高だった。
上層部からスケープゴートとして部下と一緒に死ねずにおっさんとして生き延びてしまった男がどんな運命をたどることになるかめちゃくちゃ楽しみ。
どうにか売れて続刊でてくれ!