HiGH&LOW THE WORST 感想:誰かザワごっこを一緒にやってくれ!
ほ、本当に面白いだと……
HiGH&LOWシリーズは「村を焼かれた窪田正孝」というパワーワードに惹かれてザムを見たものの、全く響かなかったのでTwitterの変人たちが騒いでいるのを観察する程度だった。
今回は君主論を読みながら筋トレする・眼帯メガネの轟というおもしろキャラ設定に惹かれてついつい劇場に足を運んでしまったのだが、普通に面白い映画でビックリしてしまった。
1.見たことないアクション
兎にも角にも、アクションが凄かった!
冒頭の自転車に蹴りを入れて転ばせるシーンとか凄すぎて笑ってしまった。
村山VS轟は「マジェプリかよ!」と言いたくなるような素早さと手数の多さ、グリグリ動くカメラワークだった。
佐智雄の登場シーンのワンカットでのアクションは圧倒的な格好良さで、一発で惚れてしまった。
楓士雄のドロップキックなどを入れたコミカルな戦い方など、アクションの中でもキャラの個性がわかるようになっているというのは、本当に凄い。
しかし、最も凄かったのはやはり「絶望団地での攻防」だろう。
というか、絶望団地の美術があまりにも凄すぎて「どうやったら、普通の団地をこんな凶々しい建物にできるんだ」と唖然としてしまった。
(WELCOM TO HOPE HILL を WELCOM TO HE LL にすれば良いじゃんって考えた人天才すぎでしょ…)
そんな絶望団地で行われる攻城戦が、ネットで噂は聞いていたものの本当に攻城戦で笑ってしまった。
牙斗螺側が得物を持って戦うのはまだしも、ちゃんと地の利を生かして投石してくるのには笑ってしまったし、高校側もちゃんと脚立を用意していたのにめちゃくちゃ笑ってしまった。
団地という立体物での戦いを攻城戦っぽく演出しようというアイデアとそれを成立させてしまう技術があまりにも凄すぎてこのシーンを見れて本当に良かった!
2.真似したくなるフレーズ・行動
ザワがヤバイのはこの部分である。
ストーリー自体はオーソドックスなのだが、キャラとフレーズ・演出がキレキレすぎて面白い映画になっている。
PVでもあった泰志の「買いに来たぜ~」や、小田島の「はい、とうちゃーく」志田の「無駄な銭使わせおって」、佐智雄の「ここまでされたんだぞ」も衣類片手にセリフを発するだけで「ごっこ」が成立するので汎用性が高い。
自分が中学生だった場合は学校のすのこを使用して清志の真似をしているところだったぜ…
ただ、一番やりたいのは轟の眼帯を捨てるシーンと投石だよね!
というか、眼帯を捨てるシーンがなんであんなにカッコいいのかわからなくてちょっと笑ってしまった。
轟カムバックというのはわかるのだけど、なんかオーラが迸っていた気がする。
そして、あまりにも美しい投石フォームはまさかの伏線回収も相まって初見の時に笑うしかなかった。
石の代わりに何を投げたら危なくないのだろうか…
3.謎のセンス
曲がったキュウリってなに?と突っ込まずにはいられない(例え話として結構ハイレベルだった気はするけれど…)ラストシーンを始めたとした独特のセンスが垣間見える瞬間も魅力的な映画だった。
鳳仙の「小沢仁志」、焼き鳥ビル、最強のコメディーリリーフ「ドカ」などギャグ方面でもちゃんと笑いを取りに来ているところが好きです。
まぁ、エンディングの一番笑ったのは沢村が佐智雄の妹といい感じになっているのを見て白目向いた佐智雄だったけれども(笑)。
まだ鈴蘭高校の「ラ王」が待ってるし次回作に期待しながら、HULUで過去作に再チャレンジするか