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アニメやラノベの感想とたまに備忘録

2016年秋クールに競女!!!!!!!という神アニメがあったことを僕たちは今日知った

新規深夜アニメがほぼ毎クール50本近く放送されているこの時代にあっては、全ての作品を完結まで見るどころか1話を見ることすらよっぽどなヒマ人出ない限り不可能である。

 

だからこそ、オタクたちはキャストや制作会社、スタッフへの知識を高めて自分が見逃してはいけない作品たちへの嗅覚を高めるなどの自己防衛策を発達させていく。

自分もそんなオタクの端くれとして多少の知識を付けてきた自信があった。

しかし、「競女!!!!!!!」をリアルタイムでは1話も見ずにその「すげーバカ」という噂だけを聞いてスルーしてしまっていた。

 

2019年春クールは3クール目のジョジョ5部を抜いても「鬼滅の刃」「さらざんまい」「スッスッス」「叛逆性ミリオンアーサー」「超可動ガール6/1」などたくさんの面白いアニメが存在する。

ただ、アニメを見ることによってストレスを緩和している人間にとってはもっとカオスギャグアニメが見たいという欲求が抑えられなかった。

 

そんな時にdアニメストアのタグ検索の「本渡楓」を見ていたところ「競女!!!!!!」に出会った。

本渡楓もこういうお色気アニメに出てたんやな~、バカアニメって話題になってたしどんな演技してるかちょっと確認するか」

そんな、投げやりな気持ちで競女!!!!!!を見始めたが、1話の途中で僕は態度を改めることになった。

 

とりあえず驚いたのは作画が良く動くことである。

こういったB級アニメにありがちなこととして、アクションが世界観の設定的に不可避なのに全く動かないということがある。(例:ワルブレ)

自分が競女に対して期待していなかった理由もそこにあった。

女の子が尻と乳をぶつけ合って戦うという設定はとても面白そうだが、肝心のアクションシーンはどうせしょっぱいんでしょ?ヴァルキリードライブ・マーメイドみたいにゲーム原作とかパチンコ原作ならまだしも漫画原作じゃどうせそんなにお金もかかってないだろうし……、どうせアニメ製作にお金をだす偉い人たちはカワイイ女の子が水着でいればいいと思ってるんでしょ!

みたいなことを考えていたのだが、そこには紛れもない本気のアクションがあった……

尻で相手を攻撃するという、今までのアニメ史上でもほとんどなかったであろうキャラクターたちの動きはとても新鮮だったのだ。

超高速で相手のアゴに尻での一撃を食らわせて脳震盪にさせる相手に乳での押し合いによる接近戦を挑むことで相手の間合いを潰すなど、非常に戦略的な動きをする部分も単に勢いだけでなくエア・ギアキン肉マンのゆで理論のような嘘科学をちゃんとやってくれそうな雰囲気を漂わせていた。

 

B級アニメ好きとして手放しで褒めるしかできない1話であったがこの作画の良さは1話で終わってしまうのではないか?

そんな心配は全くの無駄で最後まで安定したクオリティのアクションシーンが担保されていたどころか、日常シーンで多少作画が崩れてもアクションシーン気合いを入れるぞ!という方針がアニメから伝わってきて本当に素晴らしかった。

 

この作品独自の演出として面白かったのが、次回の名場面のチョイ見せである。

本編が終わった後に唐突になんの脈絡もないシーンが流れた後に「以降は次回 NEXT HIPS WORD ??」という構成でEDに入る。(NEXT HIPS WORD の後ろには真空烈尻 尻ミサイルなど次回で披露されるIQ3くらいの必殺技名が披露される)

この作品の見どころの一つである常軌を逸した必殺技の一部を見せてくるので、次回が気になってしょうがないのである。

 

この作品の個人的ベストバウトはやはり第9話の宮田VS七瀬だろう。

柔道の世界から競女の世界への転身を志した宮田のスピードへの意地と競女へかける熱い想いがまさかの「乳首一本背負い投げ」という、乳首技という全く新しい概念をこの作品に持ち込むこととなった。

この一撃は、最終回の真空烈尻三段構えに勝るとも劣らない最高の必殺技だった。

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ただ気になるのは円盤では乳首技で規制の光が取れるのかどうか?という点である。

「乳首一本背負投げ」は硬くなった乳首を相手の水着の肩紐に引っ掛けて投げるという技なのだが、もし規制が取れてしまった場合に逆に現実感が出てしまい笑いつつもちょっとカッコイイと思える今のバランスを崩してしまう可能性がある。

ということで、ここまでハマったファンの一人として今からでも漫画を全巻揃え、BDの購入も視野に入れてこの素晴らしきカオスアニメを風化させないように活動していく所存である。