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アイカツフレンズ!ソルベット王国編感想:実質「ミスマルカ興国物語X(エックス)」

アイカツフレンズ!ソルベット王国編(57~61話)が一旦の終わりを迎えた。

アイカツという概念の存在しない土地へアイカツを広める(ときには「キスイダツカイア」という隠語まで用いて!)という宣教師的な活動を行うなど、今までのシリーズでは見れなかった物語のパターンで非常に新鮮であっただけでなく、アイカツ特有の絶妙なリアリティラインも相まってとてつもなく面白かった。

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この作品見て思い出した作品が2つある。

1つは「劇場版 アイカツ!

2つ目は「ミスマルカ興国物語X(エックス)」である。

「劇場版 アイカツ!」についてはストレートにいちごちゃんの名言である「アイドルの笑顔で、お腹はいっぱいにはならないけど今日のステージで心の中が少しあったかくなって、みんなの今日が、明日が少しでも素敵になったらいいな。そう信じて歌います。」というセリフを思い出した。

このソルベット王国編の最初の目的は「アリシアさんにひびきさんとフレンズを組んでもらう」というものだったが、最終的には「ソルベット王国の人々(もちろんアリシアを含む)を笑顔にする」というものに変わっていった。

この「人々を笑顔にする」というのは上で引用した劇場版でのセリフにも象徴されるようにアイカツのアイドル観においてもっとも大事にされているものである。

そして、このソルベット王国編でもソルベット王国は定期的に訪れるブリザードによって人々はあまり外に出なくなってしまい、活力と笑顔をなくしてしまったという筋書きである。この問題に対して主人公たちは、ブリザードの発生を止めることは出来ないものの、人々をアイカツ(ただ、歌って踊るだけではなく国民との雪合戦、トレーニングなども含む)によって笑顔にし、活力を取り戻させます。

自然現象を変えることは出来ないけれど、人々の心の持ちようは変えることができるというのは、アイカツ!無印の系譜を正しく受け継いでいるとともに、トモアキ信者としてはある一人のヒーローを思い出さずにはいられません。

そう!曰く名状し難いナニカとまで言われた自由を愛する僕らのヒーロー「ゼンラーマン」だ!

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我々が救うのではない。日々を懸命に暮らす人々に、束の間の笑顔をもたらし、忘れかけていたユーモアを思い出させること。それこそが〝自由の騎士〟に与えられた使命なのだ。ミスマルカ興国物語X(エックス)より。

このセリフって上で引用したいちごちゃんのセリフと全く一緒ではないでしょうか?

歌って踊る・全裸で街を駆け抜ける。人々を感動させる・人々に笑われるという手段の違いはあっても目的としては全く一緒と言っても問題ないでしょう。

エックスにおいて「ゼンラーマン」はヒーローという位置付けでしたが、直接問題を解決することはない(出来ない)という点から見ると実はアイドルものの系譜として見ることが出来るのではないでしょうか?

エックスはトモアキが描いた、超変則的なアイドルものだったのだ!な、なんだってー!

ということで、トモアキ信者の皆々様におかれましてはアイカツ!シリーズを、アイカツおじさんたちは林トモアキ作品を楽しんでいただきたいと思います。